インフルエンザ脳症を予防するためにはどうしたらいいの?」
冬に流行するインフルエンザは、急な高熱や関節痛などのつらい症状で知られています。
そして、小さな子どもや高齢者などはインフルエンザ脳症といった重篤な合併症の危険もあります。
インフルエンザ脳症はとても怖い病気です。
ですから、できるだけインフルエンザ脳症を予防したいと考える方が多いでしょう。
では、実際にインフルエンザ脳症を予防するためにはどのようなことができるのでしょうか?
今回は、インフルエンザ脳症とその予防法についてご紹介しようと思います。
インフルエンザ脳症とは?
インフルエンザ脳症とは、1~5歳の乳幼児期に発症することが多いと言われています。
重症化しやすい病気ともいわれています。
インフルエンザによっておこる合併症の中でも特に気を付けたい疾患です。
インフルエンザ脳症は、インフルエンザの強い毒性から体を守ろうとする働きをする免疫回路がダメージを受けることが原因と考えられています。
体内に入ってきたインフルエンザウイルスを排除するためにサイトカインという物質がでます。
このサイトカインの働きによって本来はインフルエンザなどのウイルスに感染すると病気を治します。
この働きが過剰になることで、インフルエンザ脳症が発症します。
この過剰反応はどのような人に起こるかはまだわかっていません。
けれども、乳幼児はとくに起こりやすく、日本人も起こりやすいそうです。
インフルエンザ脳症の症状は?
それでは、インフルエンザ脳症になるとどのような症状がでるのでしょうか?
インフルエンザ脳症は、インフルエンザに感染した5歳以下の乳幼児に多く見られます。
高熱や咳、鼻水や筋肉痛など一般的なインフルエンザの症状がありますが、これらに加えて痙攣や意識障害、異常行動といった症状が現れるのがインフルエンザ脳症です。
血管が詰まったり臓器不全を起こすなどの重い症状となることもあります。
インフルエンザ脳症にかかった人の約8割の人が発熱してから数時間から24時間以内に意識がもうろうとするなどの神経症的な症状が現れるそうです。
もちろん、インフルエンザ脳症にかかってもきちんと治療することで7割は回復します。
けれども、死亡率も3割となっている危険な病気でもあります。
できるだけ早く異変に気づいて、治療をすることが大切です。
[ad#co-1]
インフルエンザ脳症を予防する為にできることは?
それでは、インフルエンザ脳症を予防するにはどのようなことができるのでしょうか?
インフルエンザ脳症を予防するには、インフルエンザ自体を予防するのが一番です。
インフルエンザを予防するためには、手洗いうがいを徹底したり、できるだけ人混みを避ける、外出時にはマスクを着用するなどのことを習慣としましょう。
また、インフルエンザ予防接種をうけることでインフルエンザ予防となります。
とくにインフルエンザ脳症になりやすいといわれる5歳未満のお子さんは、インフルエンザ予防接種を受けておくと良いでしょう。
タミフルを服用することもインフルエンザ脳症予防に有効です。
タミフルはインフルエンザウイルスを増殖を抑える薬です。
インフルエンザに感染したら早めにこのタミフルを服用することで脳症にかかる危険性を下げることができると言われています。
とはいえ、インフルエンザ脳症は進行がとても速いことで知られていて、痙攣や異常行動などの脳症と思われる症状がある場合には効果はありません。
インフルエンザ脳症は解熱剤が原因?
インフルエンザを発症している時でも、ロキソニンの解熱や鎮痛効果はあります。
でも、これらは熱を下げたり痛みを和らげる効果があるだけで、インフルエンザ自体に効果があるわけではありません。
このようなロキソニンなどの解熱鎮痛剤を服用することで、インフルエンザ脳症などの重症化を招く危険性があるともいわれています。
ですから、5歳から19歳の子供にはインフルエンザの際にこのような解熱鎮痛剤は服用させないようにしましょう。
大人でもインフルエンザ脳症になるの?
インフルエンザ脳症といえば、ちいさな子供がかかるという印象です。
けれども、大人でもインフルエンザ脳症になることがあります。
大人のインフルエンザ脳症も、子供と同様に幻覚やけいれん、意識障害などの症状が見られます。
大人がインフルエンザ脳症にかかることは稀ですが、危険性はあるので注意しましょう。
インフルエンザ脳症を予防についてのまとめ
いかがでしたか?
今回は、インフルエンザ脳症の予防法についてご紹介しました。
インフルエンザ脳症は小さな子どもがかかることが多い病気です。
インフルエンザに感染することが原因ですから、インフルエンザ自体を予防することが一番の予防方法になります。
インフルエンザ予防方法にはいろいろありますが、できることをすこしでも多く取りいれることが一番でしょう。
万が一インフルエンザに感染してしまって、様子がおかしいと感じたら早めに病院に行きましょう。