インフルエンザの治療薬として点滴薬があるって知ってる?
インフルエンザに感染して病院で検査をして、インフルエンザが確定すると抗インフルエンザ薬が処方されます。
そんな抗インフルエンザ薬は、一般的に服用薬のタミフルや吸入薬のリレンザをご存知の方が多いでしょう。
けれども、実は他にも抗インフルエンザ薬はあります。
そのひとつが抗インフルエンザ薬で点滴薬であるラピアクタです。
今回は、あまり聞きなれないインフルエンザの治療薬であるラピアクタについて、ご紹介しようと思います。
インフルエンザの点滴薬ラピアクタについて
インフルエンザに点滴薬があるということをご存知の方は少ないでしょう。
インフルエンザの治療薬といえば、一番有名なのは内服薬であるタミフルでしょう。
インフルエンザに感染したらタミフルを5日間服用することが治療法としても知られています。
そして、もう一つが吸入薬であるリレンザやイナビルです。
服用薬か吸引薬がインフルエンザの治療薬としては一般的ですね。
でも、実は2010年にインフルエンザの治療薬として点滴薬が登場したのです。
ご存知の方はあまりいないかもしれません。
このインフルエンザの点滴薬がラピアクタです。
病院で診察を受けたら病院でそのまま点滴を1回受けるだけで基本的には投薬が完了です。
タミフルなら5日間忘れずに服用しなくてはいけないですが、このラピアクタなら病院で投薬が完了するのですから飲み忘れも無くて安心です。
また、吸引薬の場合も上手に薬を吸入できなければ効果も薄くなってしまいます。
そんな面で、この点滴型のラピアクタは注目したい治療薬なのです。
ラピアクタは、インフルエンザのA型またはB型の治療薬です。
インフルエンザウイルスに感染した細胞からウイルスが遊離するのを阻害して、ウイルスの増殖を抑えることができる薬です。
もちろん、インフルエンザ感染者のすべてに必要である薬というわけではありません。
医師が点滴薬の方がよいと考えた患者さんに投与されることでしょう。
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インフルエンザの治療薬として点滴はどのように行うの?
では、インフルエンザの点滴治療はどのように行われるのでしょうか?
インフルエンザの点滴薬ラピアクタは、インフルエンザA型とB型への治療薬といて使われます。
全身状態が悪くて口からの服用であるタミフルが使用できない場合や子供や高齢者でリレンザなどの吸引薬がうまく使えない場合には点滴薬が効果的と考えられています。
このラピアクタは、ノイラミニダーゼというインフルエンザウイルスに一つに結合して、簡単にかい離することがありません。
そして、長時間ノイラミニダーゼを阻害するのです。
さらにノイラミニダーゼ9種類のどれに対しても強い効果があることもわかっています。
ですから、新型のインフルエンザにも効果を発揮できると考えられています。
タミフルに対して耐性を持ってしまったウイルスにも効果があることが分かっています。
点滴薬ラピアクタを使用するメリットは?
では、いくつもある点滴薬であるラピアクタを使用するメリットはなんでしょうか?
これまでの服用タイプや吸入タイプの薬は、重症の患者であっても無理に服用させたり経鼻胃管などで投与することしか方法がありませんでした。
けれども、点滴で投薬をすることができるようになると重度の患者さんや嘔吐が激しくて内服や吸入が難しい患者さんの治療も簡単にできるようになりました。
また、ラピアクタはいくつもある抗インフルエンザ薬のなかでも新生児や低体重出生時以外なら0歳児からも使用することができます。
もちろん、使用の方針は病院によっても違いますが、乳幼児のインフルエンザ治療に使用できるというメリットがあるのです。
タミフルやリレンザといった抗インフルエンザ薬は、症状改善までに2~4日ほどかかると言われています。
それに対して、点滴薬のラピアクタは点滴ですから早く効果が期待できるのです。
ほとんどの患者さんの場合、24時間以内に解熱などの症状改善が見られるので即効性の面ではメリットと言えるでしょう。
点滴薬ラピアクタを使用するデメリットは?
それでは、点滴薬ラピアクタを使用するデメリットもあるのでしょうか?
ラピアクタは、タミフルやリレンザのように自宅で服用したり吸入することはできません。
点滴薬なので病院に一定時間いて点滴を受けなくてはいけません。
そのため、すぐに家に帰らなくてはいけないという患者さんにはデメリットともいえるでしょう。
インフルエンザの治療薬である点滴薬についてのまとめ
いかがでしたか?
今回は、インフルエンザの治療薬で点滴薬であるラピアクタについてご紹介しました。
インフルエンザの治療薬で点滴薬があるという事をご存知の方は少ないでしょう。
もちろん、多くの方はタミフルやリレンザと言った治療薬で治療することとなります。
けれども、患者さんの状態によってはこの点滴薬が投与されることもありますので、あらかじめある程度の知識を持っていると安心でしょう。
ぜひ、今回の記事を参考にそれぞれの治療薬の特徴を覚えておくとよいでしょう。