「インフルエンザに解熱鎮痛剤のアスピリンを飲むと危険なの?」
インフルエンザといえば、38度以上の高熱が出ることで知られています。
もちろん、ほかにも風邪のような症状などもあります。
インフルエンザ以外でも高熱が出るのはやはりつらいものでできれば早く熱を下げたいと思うでしょう。
そこで、インフルエンザに感染した際に市販の解熱鎮痛剤を飲もうと思う人もいるかもしれません。
でも、ちょっと待って!
インフルエンザに感染した時に使う解熱鎮痛剤には注意しないと、重篤な副作用がおこることがあります。
そこで、今回はインフルエンザと解熱鎮痛剤の関係についてご紹介しようと思います。
インフルエンザに解熱鎮痛剤はあり?
インフルエンザといえば、インフルエンザウイルスによって感染・発症する風邪症候群の一つです。
突然の38度以上の高熱や悪寒、関節痛や筋肉痛などの症状が特徴的です。
これらの症状には個人差もありますので、すべての症状が発症するというわけではありません。
インフルエンザに感染すると3日程の潜伏期間を経て、急激な発熱などで発症します。
症状が風邪よりは重く、1週間程度完治までかかるので辛いと感じることが多いでしょう。
とくに数日続く発熱は、体力を消耗するので睡眠も思ったように取れない場合があります。
そこで解熱鎮痛剤を使用したいと考える人もいるのです。
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インフルエンザに感染してアスピリンを使用すると?
では、インフルエンザに感染しているときにアスピリンを使用するとどのような事が起こるのでしょうか?
日本小児神経学会は、インフルエンザに対する解熱剤の使用にあたり、アスピリンはインフルエンザ脳症の誘発や重症化を招く可能性があると注意喚起しています。
アスピリンがインフルエンザに悪影響を及ぼす原因が解明されてはいません。
けれども、これまでに数々の症例があることから、日本だけでなくアメリカなどでもインフルエンザの解熱でアスピリンを使用するのは避けた方がよいとされています。
インフルエンザ時にアスピリンを飲むと危険なインフルエンザ脳症とは?
インフルエンザにかかった時にアスピリンを飲むとインフルエンザ脳症などが起こる危険性があります。
インフルエンザにかかった幼児に解熱鎮痛剤を処方した場合、けいれんや高熱、意味不明の言動や意識障害などの症状がでます。
これは死亡率や後遺症が残ることもあるとても怖い病気なのです。
これがインフルエンザ脳症です。
これは、インフルエンザウイルスが原因ではありません。
インフルエンザに感染した時に高熱がでるのは、ウイルスが出しているわけでは無いのです。
体がウイルスを退治する為に免疫機能が働いていて高熱がでるのです。
これを一時的に解熱鎮痛剤で強制的に熱を下げることで熱で弱っていたウイルスが元気を取り戻してしまいます。
そこで症状が悪化して長引いてしまう恐れもあります。
ですから、高熱で辛い場合でもできるだけ解熱鎮痛剤を使わずに氷枕を使用したり、腋の下を冷して楽にしましょう。
インフルエンザの時に使える解熱剤は?
では、インフルエンザの時は解熱剤を使う事ができないのでしょうか?
実は、インフルエンザでも使える解熱剤があります。
それが、アセトアミノフェンやイブプロフェンです。
これは解熱作用が弱いので、熱を下げられる程度があまり強くありません。
日本小児科学会でもインフルエンザに伴う発熱は、アセトアミノフェンが良いと発表しています。
とはいえ、基本的には39度以上の熱がある場合、1日2回程度の服用を限度とした方がよいようです。
アセトアミノフェンは、抗インフルエンザウイルス薬のタミフルやイナビル、リレンザと一緒に服用しても問題はありません。
アセトアミノフェン系の解熱鎮痛剤は?
それでは、市販のアセトアミノフェン系の解熱鎮痛剤はあるのでしょうか?
インフルエンザでも使用できるアセトアミノフェン系の解熱鎮痛時は、15歳未満で使用できるのがバファリンC?や小中学生用のノーシンピュアです。
20歳以上では、タイレノールA錠やイヴとなります。
市販でもアセトアミノフェン系の解熱鎮痛剤はありますが、できれば医師に処方してもらうようにしましょう。
インフルエンザとはいえ、このように使用する薬によって重篤な副作用が起こる場合もあります。
ですから、どのような場合にも自己判断で薬を使用せずに病院を受診して、正しい薬を処方してもらうようにしましょう。
インフルエンザで使える解熱鎮痛剤についてのまとめ
いかがでしたか?
今回は、インフルエンザで使える解熱鎮痛剤や危険のある解熱鎮痛剤についてご紹介しました。
インフルエンザといえば高熱がでることが特徴的ですが、そのために解熱鎮痛剤を使用したいと思うこともあるでしょう。
とはいえ、解熱鎮痛剤も種類が多いのでそれによっては重篤な副作用を起こすことがあります。
ですから、きちんと解熱鎮痛剤の種類などについてしっかりとチェックしてから服用しなくてはいけません。
自分でわからないことは医師や薬剤師に相談することをおすすめします。